ふたりぼっち
物心ついたときから仲の良い
地元の幼馴染がいる。
そいつは大学を出てから東京でフリーターをしていて、
たまに僕と遊んでなんでもない話をする。
彼は絵を描くしギターも弾く。
僕は彼のできない勉強ができたけど、
彼は僕のできないことがたくさんできた。
彼は今日曲を耳コピして楽譜に落としたそうだ。
8曲も。
どれくらい時間がかかるんだろう?
丸一日潰してしまうんじゃないか?
僕なら丸一日何かに費やすことはなかなかできない。
こんなことしてていいのか、、
と不安になってしまうからだ。
意味があるのか分からないものに時間を使って、
明日が来てしまう、また未来が一歩近づいてしまう、
そんな感覚が怖くて、何かに没頭することができない。
そうしてうだうだ立ち止まってる方が比べ物にならないくらい無駄な時間なんだけど、僕はいつもそうしてしまう。
彼は、一日中何かをして過ごす。
迷いなく何かをやり遂げる。
明日のことなんて考えない
未来に何が待っているのかなんて考えない
そんな気持ちで僕も毎日、
思った通りに生きていきたいと思った。
そっちの方が振り返ったら
綺麗な思い出も多い気がするから。
昨日は仕事で疲れた身体に鞭打って
なぜかボウリングに繰り出した。
はじめは早く帰って寝たいと思ってたけど
次第に楽しくなった。疲れたけど。
今振り返ると昨日は本当に良い一日だった。
毎日なにかしよう。